日本のゲーム市場、2034年にかけて年平均9.31%の成長予測を発表
株式会社マーケットリサーチセンターは、「ゲームの日本市場(2026年~2034年)」に関する詳細な調査レポートを発表しました。このレポートでは、日本のゲーム市場が2034年までに659億米ドル規模に成長し、年平均9.31%の複合成長率を示すと予測されています。ソーシャルゲーミングやeスポーツの人気の高まりが、この成長を大きく牽引する主要因として挙げられています。
成長を牽引する主要因と市場トレンド
今回の調査レポートでは、日本のゲーム市場の成長を後押しする複数の要因と主要なトレンドが明らかにされています。
モバイルゲーミングとeスポーツの台頭
市場の成長を特に牽引しているのは、アクセスの容易さと手頃な価格によるモバイルゲーミングの人気の高まり、そしてeスポーツの需要増加です。ゲームがエンターテイメントの主流として広く認知されていることも、市場拡大の大きな推進力となっています。
最先端技術と周辺機器の進化
市場の主要トレンドとしては、最先端のゲーミング施設の導入や公共・民間部門からの支援増加、さらにはブロックチェーン技術と暗号通貨の統合による安全で透明な取引の可能性が挙げられます。これらの技術革新は、市場に革命をもたらし、今後も刺激を与え続けると見られています。
ゲーミング周辺機器の需要も増加の一途をたどっています。プロゲーマーの増加に伴い、メカニカルキーボード、ヘッドセット、マウス、ジョイスティックなどの需要が押し上げられています。日本のゲーミング周辺機器市場は、2023年の2億4190万米ドルから2032年までに4億6260万米ドルに達すると予測されており、2024年から2032年の年間複合成長率は7.2%です。顔認識や高品質グラフィックスなどをサポートするPCの開発も、この市場の成長に貢献しています。例えば、2024年2月には日本の組木工芸をベースにした水冷式木製ゲーミングPCが発表され、ソニーは2022年6月にPCゲーミングギアを導入しています。
VR/AR技術とアニメベースゲームの拡大
VR(仮想現実)およびAR(拡張現実)アプリケーションの台頭も、市場拡大の重要な要素です。日本におけるAR/VR関連市場支出は、2018年の12.9億米ドルから2023年には34.2億米ドルへと着実に増加しています。VRゲームはVRヘッドセットやハンドコントローラーなどの周辺機器を使用することでプレイされ、その需要も高まっています。産業用AR/MRディスプレイ機器の国内市場規模も2025年には25億円に成長すると予測されています。
また、アニメベースゲームの開発も市場に大きな影響を与えています。ミレニアル世代を中心に漫画ベースゲームの人気が高まっており、ソーシャルメディアプラットフォームの利用増加が、アニメとゲーミングの融合をさらに促進しています。KLab Inc.が人気漫画「ハイキュー!!」を原作とするスマートフォンゲームを開発した事例などが、このトレンドを象徴しています。

市場構造と今後の展望
日本のゲーミング市場は、デバイスタイプ、プラットフォーム、収益タイプ、ゲームタイプ、年齢層、地域といった多角的な視点から分析されています。
デバイスタイプ別の動向
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コンソール: ユニット販売からエンゲージメントベースモデルへの移行が進み、Nintendo Switch OLEDデバイスは日本で700万台以上販売されました。
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モバイル・タブレット: 利便性とアクセシビリティから幅広い層に支持され、「ゼルダ」「ファイナルファンタジー」などの人気タイトルが牽引しています。
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コンピューター: 高速インターネット対応PCの登場が、新たな市場機会を生み出しています。
収益化とゲームジャンルの多様性
収益タイプでは、モバイルゲームにおける「原神」や「ウマ娘 プリティーダービー」のような人気タイトルによるゲーム内購入が、収益の大部分を占めています。コンソールやPCゲームの物理的・デジタル販売、そして広告も重要な収益源です。
ゲームタイプでは、深い物語とインタラクティブな体験を提供するアドベンチャー/ロールプレイングゲームが重要なセグメントです。「パズル&ドラゴンズ」のようなパズルゲームや、戦略的思考が求められるストラテジーゲームも高い人気を誇ります。アクション、ホラー、スポーツなど、多様なジャンルが市場収益に貢献しています。
地域ごとの市場特性
地域別では、近畿地方、特に大阪にはタイトーステーションなどのゲームセンターが多く存在し、市場を活性化させています。中国地方ではソーシャルゲームやシミュレーションゲームに顕著な嗜好が見られ、製造業の中心地である中央/中部地方は、多様なゲーミング文化を有しています。
Web3技術と企業連携による競争環境の進化
競争環境においては、日本の主要ゲーム開発者がWeb3技術の活用、Web3技術と統合されたゲーミングプロジェクトへの取り組み、そしてWeb3企業との提携に注力しています。ブロックチェーンゲーミングの導入も重要な成長要因となっており、戦略的コラボレーションによって日本はWeb3ゲーミングイノベーションの主要なハブとして位置付けられています。
例えば、Animoca Brands Japanがスクウェア・エニックスとSYMBIOGENESISのマーケティング強化に関するMoUを締結したことや、Thirdverse, Co., Ltdが海外のVRゲームパブリッシャー向けに日本市場参入支援サービスを発表したことなどが、活発な企業連携の例として挙げられます。
レポートに関する詳細情報
本調査レポートに関するお問い合わせやお申し込みは、以下のリンクから可能です。
とあるアパート編集部より
今回のレポートは、日本のゲーム市場が今後も力強い成長を続けることを明確に示しています。モバイルゲームやeスポーツの普及、VR/AR技術の進化、そしてWeb3の波が、市場をさらに多様化させていくでしょう。特に、周辺機器やアニメベースのゲームといったニッチな分野も成長を牽引しており、ゲームが単なる娯楽に留まらない、多角的な文化産業として発展していく様子がうかがえます。ゲーマーはもちろん、関連業界にとっても目が離せない動向です。


